2021/05/02

そもそもなぜ米国株? 長期投資=損するリスク回避は本当か?

 こんにちは!

アメリカ在住で株投資歴13年の元日本人・アメリカ人のYascoです。



今回からこのブログの本題に入っていきたいと思います。


まず、そもそもの話、”なぜ米国株がおススメなのか?”ということ。

私個人的には、株投資はNY証券取引所で扱っているもののみ取引し、しかもそのほとんどが米国企業株(個別株)です。米国内にはテキサスやシカゴにも証券取引所がありますが、私は一切興味がありません。そして、NY証券取引所(NYSE)に上場している企業個別株でも日本企業株は取引きしたことがありません。ズバリ、日本企業に期待できないからです。今手持ちの株のほとんどは米国企業の個別株で、中国企業(EVメーカーのNIO)とカナダのマリファナ(キャナビス企業)株がありますが、売るチャンスがあれば手放したいと思っています。

では、なぜ、NYSEに上場している米国企業個別株にフォーカスを置いているのかというと、

1. 圧倒的に企業情報が入手しやすい、

2. 今後の成長率(株価上昇の可能性)が圧倒的に高い

3. 成長企業でなくとも、圧倒的に安定企業が多い(配当金が高い)

4. 世界中の株式市場、上場企業株の中で米国企業株が圧倒的に人気が高い(取引数が一番高い)

みなさんもご存じと思いますが、DowJonesにしろ、S&P500にしろ、NASDAQにしろ、Russell2000にしろ、最低過去10年~20年+単位で株価の動きを見てみると、昨年のコロナ不況のように一時的にガクンと暴落した期間があれど、長期スパンで見ると右肩上がりですね。これは景気に関わらず常時NYSEで新規上場する企業が加わるからでもありますが、NYSE上場企業が順調に成長しているからでもあります。

           Dow Jones Industrial Average (DJI)


                                         

                                            S&P 500

とは言え、”じゃ、米国企業の個別株買って長期間維持しとけば安心ね。”というわけでもありません。ズバリ、企業や業界に依ります。だから、”米国個別株買って10年以上売らずに所有しておけば損することはないから安心”なんていう(自称)金融アナリストや株専門のYoutuberなどを時々目にしますが、これはかなり”無責任なアドバイス”だと私は考えます。

もし、株の取引きがそれ程単純なのであれば猫も杓子も誰でも既にやって大儲けしているでしょう。そんな単純な話ではないのです。"That's too good to be true.(うまい話にはウラがある)"という格言をアメリカ人は口にしますが、正にその通りです。



ここで、この良い例として私の失敗談をご紹介します。

アメリカ最大手石油会社のエクソンモービル社株(Ticker: XOM)の話です。私はエクソンモービル社のようなアメリカ産業になくてはならない絶対的存在かつ超安定優良企業(配当率が4%超え)の株は景気がどう転んでも安心だろうと思い、2008~2009年頃から数年間で少しずつ買い足して今もずっと10年以上保持しています。で、本日現在、50%くらいの損になっております😓。もちろんこの間に4%超えの配当金は収入になっているので、その金額も含めると実損にはなっていないはずですが、株価ベースでみると大赤字です。この期間中かなり儲けが出ていた時期が少なくとも2度ほどありました(私の記憶が正しければ)。一番儲けが出ていたのが2015年頃だったと思います。その時私は欲が出てしまい、”このまま株価が上がり続けるだろう=もっと儲かるはず”と考え、そのまま放置してしまいました。ところが、その直後の2016~2017年頃からEV(電気自動車)や全世界的な環境規制政策ブームが急成長して、石油産業=悪みたいに言われ始め、あれよあれよといううちに株価が下がり続けて現状に至っております。これだけ損しているので、売ろうにも売れません😔。コロナ景気で一旦損率が80%くらい😱にまでなりましたが、最近持ち直してきており、50%くらいまでになりました。依然として今となっては”どうしょうもない株”です。実は石油関係企業株は他にも保有しておりまして😓、Schlumberger (Ticker: SLB)なんかはもっと悲惨な状況です!

ですので、私のこの失敗から皆さん是非教訓を得てください。

”株を長期(10年+)保有=リスク回避”ではありません!

各株の毎日の値動きと市場状況をウォッチしながら売り時を見極めて目標利益率に達した時点でとっとと売ることをお勧めします。

私の経験で言うと、”5~6年のうちに少なくとも一度は売り時がやってくる”と思っています。一度売って利益を確保しておいて何の瑕疵もありません。もし売った後もずっと株価が上昇し続けているのであれば、また同じ株を買い戻せばいいだけです。少なくとも買って”10年以上保有しておくつもりだから何もせず気楽に胡坐をかいておく”ようなことは避けることをお勧めします。

もっと言うと、最悪、企業によっては”ある日朝起きたら自分の持株企業が倒産していた”なんてこともありえない話ではありません。

ですので、私個人的には、10年以上の(厳密には5~6年)株保有はお勧めしません

ある程度儲けが出ているうちにさっさと売って利益確保する方が得策だと思います。さらに株取引で生計を立てたい人は少なくとも1,2年のうちに見切りをつけて売り買いすることをお勧めします。ただし、デイ・トレード(Day Trade)は非常に危険ですのでなるべくしない方が良いでしょう。Day Tradeで儲けるのはベテランでもかなり至難の業というのは常識になっています。試しに小額でやってみるのはいいでしょうが、のめりこまないようにお気を付けください。



ここで余談になりますが、

「長期投資(極端に言えば、買って放置)でリスクヘッジしたいのであれば、信託投資やETFがおススメだ」という話はよく紹介されていますが、その話を誰がしているか?よく調べてください。金融機関とつながりのある人ではないですか?あるいは所謂金融アナリスト(金融機関からキックバックもらっている人)ではないですか?

信託投資やETFは確かに個別株に比べてより高い確率でリスクヘッジはできます。しかし、その分、それを管理する金融機関にがっぽり手数料を持っていかれ、個人投資家の手元には僅かしか残りません。しかも、彼らの儲けは個人投資家(あなた)のお金を利用しているのです。

私は、この事実がどうにも納得いかない「人の金使ってがっぽり儲けるセコイやつら」だと思うので(持論です)、自分で”自分ファンド”作って直接個別株の取引きした方が良い、という決断に至りましたので、私個人的に言わせていただくと、信託投資やETFは他人にはあまりお勧めしません

もちろん、個別株は怖いので自分で取引できないと言う方には無理に個別株をススメませんが、だからと言って信託投資やETFも強くおススメはしません。

あくまで、これは個人個人の考え方次第ですので、皆さんも自分とよくご相談ください。


長くなってしまいましたので、以上で今回の投稿を終えたいと思います。

皆さん、長々とお付き合いいただき有難うございました。皆さんの心がけている株投資格言などおありでしたら是非コメント欄にシェアしてください。

次回もどうぞよろしくお願いいたします。

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